読むサラダ〜ある作家の挑戦〜

140字小説家✒︎『Twitter novelist』による新しい文学への挑戦記。文字を使って様々な文学への可能性を追求します。一緒に作品を作りませんか?

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2019-01-01から1年間の記事一覧

公募の旅は続く✒︎

2019年を振り返る こんにちは。とうかいりんです( ^ω^ ) 2019年7月にプロ作家の門下生となり、早くも5ヶ月が経過。 9月 横溝正史ミステリー&ホラー大賞 ↓ 11月 角川春樹小説賞 ↓ 2020.1 江戸川乱歩賞 ↓ 2月 アガサクリスティー賞 ↓ 4月 日経小説大賞 ↓ 5月 …

プロ指導・1作目完成!!

長いようで短い修行 こんにちは。とうかいりんです。 お久しぶりです(^-^) ブログを辞めたわけじゃなく、7/23から開始したプロの添削指導を本日乗り越え、〆切まで2ヶ月なかった横溝正史ミステリー&ホラー大賞の応募に間に合わせました!! 二ヶ月掛からず…

警察考証の難しさ✒︎

全然合格がもらえない! こんにちは。とうかいりんです。 プロ作家との添削指導が始まって順調に原稿用紙160枚までOKをもらいました。 ところが、ここにきて急ブレーキ! 犯人が警察に追い詰められる場面が全然正しく書けないのですヽ( ;´Д`)ノ これを、警察…

プロット作りの重要性✒︎

最初の難関 こんにちは。とうかいりんです。 プロの下に指導を受け始めてもうすぐ1ヶ月。 現在は3万文字程度okをもらえました! 残り7万文字(笑) その中で感じることは、プロット作りの重要性です。 一にも二にもプロット プロの指導を受けられるかどう…

『地下世界』ブログ小説NO.48

地下世界 100人の選ばれし作業員。 国は10年間をかけて面接を繰り返した。テーマは『新しい世界を創る』こと。 選ばれた100人は会議を繰り返し、志を同じくした。 そしてついに始動の日。彼らは地上の世界を捨てた。SNSも仕事もテレビも、すべてない世界。 …

ショートショートの神様『星新一』

インテリアとしてもお洒落 表紙からステキな一冊。 ショートショートの神様と呼ばれる星新一さんの本を読んでみました。 冒頭の一行。 『一枚のガラスを境にして、冬と夏とがとなりあっていた』 真冬に暖房が効いた店内からの描写ですが、こんな一文書けます…

プロの指摘✒︎

鋭い切れ味 こんにちは。とうかいりんです。 原稿用紙300枚以上書いたものをプロに見てもらったところ、 『典型的な一次落ちの原稿です』と。 えΣ(Д゚;/)/~ ポイントは典型的な。 書いてる本人はオリジナリティを出そうとしているのに、典型的な沼に足を突っ…

プロット合格までの道のり

ようやく◎をもらえた! こんにちは。とうかいりんです。 7月23日からプロの添削を開始し、3本の長編のプロットのご指導を受けていました。 3日間かけて、プロットを何度も練り直し、ここで判明したのは3本中2本はデビュー不可ということ。 私が取り扱っ…

プロ作家による小説の添削に出会う

出会い こんばんは。とうかいりんです。 若桜木虔先生の書籍『小説新人賞の傾向と対策』に出会い、一気に読み上げ、先生にメールしてみたところ通信添削講座があることを知りました! 知らなかった!! 先生のメール回答は本当に驚くほど早く、全てがその日…

書評『小説新人賞の傾向と対策』若桜木虔

小説新人賞の傾向と対策 こんにちは。とうかいりんです。 web検索をしていたらたまたま発見した若桜木(わかさき)先生の本。 何人もの作家を世に送り出している先生なので読むしかないと思い、即購入。面白くて二日で読み終えました! 感想は『あぁ…最初に…

書評『バズる文章教室』三宅香帆さん

『文芸オタクが教える バズる文章教室』 発売から一ヶ月で重版三刷。すでに累計2万2千部。今、凄い勢いの作家! 私自身が『書き出しだけ大賞』に応募したこともあり、これは読むしかない一冊でした。 感想は『自分の文体を見つける上で凄く勉強になる』です…

『ペンの力』ブログ小説NO.47

ペンの力 一人の作家がペンと一冊の本で戦争を止めた。 彼は戦場の写真を見る度に胸を痛めていた。一度きりの人生。 兵士である彼らにも幸せになって欲しい。彼らを待つ家族や友人を思うと、じっとしているわけにはいかなかった。 彼は全世界の兵士に向けて…

『逆サンタクロース』ブログ小説NO.46

逆サンタクロース 男はゴミで溢れかえったその街で、白く大きな袋を持って歩き回った。 寂れて人よりもゴミが目立つその街がいつも泣いているように見えたんだ。 男は赤い服を来て、来る日も来る日もゴミを拾い続けた。 帰り道ではまるで汚いサンタクロース…

『心の虹』ブログ小説NO.45

心の虹 この世で一番、僕は科学の授業が大っ嫌いだ。 白衣を身につけた先生が僕ら生徒に小難しい知識をぶつけるだけ。 科学の知識をつけて何になる。みんなが先生のように頭が良いわけじゃない。 毎日そんな不満に心がすさんでいた。 「何か質問は?」 先生…

『階段』ブログ小説NO.44

階段 夜 そう 毎晩だ 階段の夢 どこまでも 遥か彼方まで その階段は続く 見えない行き先へ 汗を流しながら登る この階段は人生の暗示 ゴールに何が待つのか? 知りたければ登るしかない そこに必ず光があると信じて 私は今日も登る。夢よ醒めるな 今日こそは…

『笑う意味』ブログ小説NO.43

笑う意味 「残念ですが…」 私は診察室で泣き崩れた。たとえ治せなくても医師であるならば、希望を持てる言葉を聞きたかった。 可能性は0。そういう台詞だ。 私は退院を決意し、余生を好きなことに使うことにした。 大好きだったお笑いのまだ売れていないコ…

『消失病』ブログ小説NO.42

消失病 消失病。 それは国家に指定された難病の中で、1億人に1人という最も重い後天性の病だ。 令和後半に罹患者が国内で確認され始め、瞬く間に危険な病気だと認知された。 消失病は身体の成長に連れて、徐々に皮膚を含めた細胞が透明になっていくものだ…

『沈黙』ブログ小説NO.41

沈黙 「いつも応援してくれてありがとう。みんなと出会えて良かった。また来世で会おうな!それでは聴いてください。僕らの最後の曲『沈黙』」 ドームが歓声で揺れる。 ライブの終曲なのに会場を埋め尽くした数千人のファンは帰る気配もない。 「さぁ、もう…

『万華鏡』ブログ小説NO.40

万華鏡 霞雲の上に座り、万華鏡であの子を探す。 ぼんやりと青く光る筒をゆっくり左に回し、彼女の過ごした時を遡った。 彼女は幼い頃に事故で両親を亡くし、それでも笑いながらこれまで歩いてきた。 時には孤独で涙を流す夜もあったけれど、決して人に見せ…

『書き出しだけ大賞』を狙う✒︎

とにかく楽しい こんにちは。とうかいりんです。 7/15に〆切が迫ったTwitter企画の『書き出しだけ大賞』。サンクチュアリ出版さんが手掛ける面白い文学賞です! ルールは簡単。 『書き出しの一行』だけで、どれだけ面白い作品と思わせることができるか! 楽…

『夜喰虫』ブログ小説NO.39

夜喰虫 蝉が夏を奏でる。 そよ風に呼応するように風鈴の音が後を追う。 今も昔も変わらない日本の夏の風景。 風呂上がりに家族でスイカをかじる。それが一番の楽しみだった夏の夜。 「昔はね、夏といえば蚊やハエに悩まされたものよ」 母が聞いたことのない…

『召喚』ブログ小説NO.38

召喚 赤く光る人差し指を突き立て、一直線に大地へと落とした。 指先で素早く魔法円を描くと両手で印を組み、術を唱える。 辺り一面が闇に包まれ、イメージしたモノを自在に呼び出すことができた。 『召喚士』 私は魔法学校を首席で卒業し、皆の憧れの的とな…

『希望のランタン』ブログ小説NO.37

希望のランタン 「いらっしゃい」 カランと店内入口の鈴が鳴ると同時に老婆が僕を睨らみながらそう呟いた。 「ここで希望のランタンが手に入ると聞いたんです。不治の病の母を治したくて」 店内には極彩色に輝くランタンが所狭しと並んでいた。 一つ一つが繊…

『輪廻転生』ブログ小説NO.36

輪廻転生 夏の蚊は願った。 人に忌み嫌われる存在でなく、喜ばれる存在になりたいと。 『神は蚊から針を奪い、代わりに光を与えた』 蛍は願った。 儚い命で飛び回るよりも大地を強く駆け回りたいと。 『神は蛍から光を奪い、代わりに脚と角を与えた』 ユニコ…

ついに家族が見つかりました🐈

運命 こんにちは。とうかいりんです。 この日曜日!ついに我が家のきな子にもらい手が見つかりました! その女性は来場するなり、じーっときな子のケージを見つめてくれていました。 考えること30分。 「だっこしますか?」と聞いてみると、「はい」と。 …

『白と黒』ブログ小説NO.35

白と黒 満月が二人の術師を見守る。闇が深まり、怪鳥がけたたましく鳴いた。 白と黒の術師は目元だけ晒し、互いを威圧している。交錯する視線がお互いの体を縛り付け、命のやり取りを慎重にさせた。 空気が張り詰め、風が運んできた木の葉をその圧で真っ二つ…

『一輪の青い花』ブログ小説NO.34

一輪の青い花 一人の花屋が世界から煙草をなくすなんて誰が想像しただろう? 老いた男は花の香りの研究に一生を費やした。別に煙草が憎かったわけじゃない。 ただ、自分のくわえ煙草で孫娘に火傷をさせてしまった心の傷をずっと癒したいと思っていた。 煙草…

『運命』ブログ小説NO.33

運命 右手をふわりと浮かし、駒を置く。長い銀色の髪が逆立つと同時に雷が轟いた。 「そうきたか」 こちらも駒を掴み取り、角にそっと置いた。金色の神が風を受けて激しく暴れる。 「そろそろ新しい時代にするつもりか?」 目の前から鋭い眼光とともに低い声…

『コールセンターの一日』ブログ小説NO.32

コールセンターの一日 「大変お待たせいたしました。ご用件をお伺い致します」 鳴り響く電話の嵐。 着信音の合唱は、窓の外の蝉時雨に決して負けていない。 太陽の灼熱と冷房の極寒の狭間で、私は今、処理し終えたばかりの受話器を置いた。 お茶を一口含む暇…

『コスプレ』ブログ小説NO.31

コスプレ 彼女はコスプレに命を懸けていた。 他のコスプレイヤーと違って彼女が一際異彩を放っていたのは、そのコスプレが特殊過ぎること。 車椅子に乗り、サングラスを掛けては杖をつき、包帯で全身を包むこともある。時には点滴をしながら水着を着ることも…